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バブル再来
〜株って誰でもできるんですかぁ?〜

2006年10月



半年ほど前のこと。ジェイコム株発注ミス事件に乗じて27億円儲けたという27才のデイトレーダの素顔や生活ぶりをテレビで見たことがありました。テレビで見る限りにおいては、そういう人間には見えない。どことなくゲームオタクといった印象でした。彼の感覚としては株取引きはネットゲームなのでしょう。獲得ポイントがコインとかキノコ(ちょっと例が古いか?)じゃなくてリアルな「円」というだけのこと。 120億からの資産があるというのに、食事はカップメンで、買い物は100円ショップ。彼曰く「もし今1億円の現金を生で見たら、恐くなって株はできなくなるかもしれない。だからあまり考えないようにしている」。それを聞いて、かつて湾岸戦争がニンテンドウォーと呼ばれたのをふと思い出し、非常に薄気味悪い印象を持った覚えがあります。

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で、バブル再来ですかねぇ・・・。先日には景気拡大が「いざなぎ景気」に並んだというニュースも。ただかつてのバブルほど「実感」がないですが。ライブドア事件で冷や水を浴びたかと思いきや、論調に変化はないようです。ますます官民こぞって「これからは自己責任で株(資産運用)の時代ですよ」と。しかしそれって、小金を持った愚かな庶民を都合良く誘導しているようにしか私には思えません。株式運用というとスマートですが、私には競馬とかパチンコとさほど変わらないように見えます。競馬の新聞と株の新聞の文体・文調ってどことなく似ているなと思う私が変ですかね?

そもそも株式運用ってそんなに誰でも簡単に上手くできるものなんでしょうか? 年金が近い将来破綻するかもしれないという不安があります。未納者が増えているというのも一因ですが、一方に預り金の運用失敗という事実があります。資金運用という仕事は、頭脳明晰で優秀な皆さんがされているものだと思うのですが、そういった方々の手をしても損失を免れなかったということですよね。プロの皆さんですら手を焼く資金(株)運用を、シロウトにすすめるとはどういう魂胆なんだろう?と思ってしまう。賭場にカモをその気にさせて呼び込んでるような時代劇の場面を想像しちゃうんですよ。最初は少し勝たせるんです。でも最後は身ぐるみ剥がされて、でも泣きついたところで「旦那、自己責任ってこういうことでさぁ」・・・。

株式取引き全部が全部悪いとは思いません。でも、シロウトがやるからにはそれなりの覚悟やら知識・訓練が相当に必要だと思うんですが。それとパソコンを使えば誰でもデザイナー、ミュージシャンていうのと何か似ている気もします。たしかにパソコンを使うとそれらしい(あくまで「それらしい」)ものは作れるかもしれませんが、悲しいかな大半はとてもプロのクオリティに遠く及びません。どうしても特殊なセンスや素養が必要なんです。株も同じじゃないのかなぁ。本屋に行くと様々な株式入門書が平積みになっています。もし誰でも簡単に上手くできることだったら、こんなに多くの種類のノウハウ本が出るはずがないと思うんですけど。まるで「ダイエット本」や「占い本」ですよ、これは。

以前から「株取引」と「一般個人」って、私の中ではどうしても結びつかなくて、それはプロの投資家の生業という感覚があるんです。今は「それは古い考えだ」と言われてしまうのでしょう。でもいまだに違和感が消えていなくて、自分が時流に乗れなていないだけか、と思っていたのですが、最近「格差病社会(加藤諦三著/大和書房刊)」を読んで、「おや、そうでもないか」と。
繰り返しますが、株そのものを敵視するつもりは全くありません。でも、私には昨今の株ブームが非常に奇妙に写るんです。なぜそう感じてしまうのか自分でも理由がわからなかったのですが、この本で腑に落ち「ました」。ご興味あればぜひ。

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株。いいんですけどね・・・。でもその熱意、本来注ぐべき対象が別にあるんじゃないのかなぁ。あ、でも私みたいな変な人間が言う事ですから、気にしないでくださいね(斎藤一人さん風オチですみません)。

菊水電子工業株式会社 ウェブマスター
藤川 貴記 webmaster@kikusui.co.jp

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