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有吉くんの箴言
〜就活とセンター試験がなくなる日は来るか〜

2013年1月




特に用事のない土曜日の昼。
食事が終った頃にテレビ番組を見る。
定番は、ブランチの王様か、メレンゲの気持ち。
でもフジテレビ系列の「ぶらぶらサタデー・有吉くんの正直さんぽ」
という、街歩き?バラエティーが最近好きだ。
テレビ東京にも「モヤモヤさまぁ〜ず」という
番組があるが、まあ、似たような感じだ。
どちらも、お笑いタレントと
自局女子アナをコンビにして街を散策させるもので
昨今の番組制作費縮減の中での
低予算番組の見本、苦肉の企画なのだろう。
いわゆる脱力系の、ぬる〜い番組だ。
深夜帯の長寿番組「タモリ倶楽部」と同じ匂いがする。
くだらないと言われればその通り。

ここで、気になるのは有吉くんである。
面識がないので、有吉弘行さんとすべきかもしれないが
ここは勝手に親愛を込めて「有吉くん」としたい。
彼は、かつて「電波少年」という番組中、
アジアやアメリカ大陸を無銭ヒッチハイクするという企画で
一躍有名になったお笑いコンビ(猿岩石)の一人だ。
今は解散し、いわゆるピン(一人)の芸人さんだ。
人気絶頂から一転水面下に潜ってしまったが
今は毒舌キャラとして、再ブレークし活躍されている。
時に露悪的で、嫌う人もいるようだが
どこか憎めない印象があって、頭の回転もいいし、
根はかなりまじめな人でないのかな、と思ったりする。

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ところで昨年末、待望のiPad miniを入手し、
Amazonの電子書籍リーダー「Kindle」が目下のマイブーム。
日本語書籍はまだ少ないといわれているが、
面白そうな本がボチボチ出てきている。
中に100円という格安本?もあり
怖々買ってみたが、案外楽しめる。悪くない。
本としての味気なさはあるが、
すぐに読める手軽さはかなり魅力的だ。

そんなKindle本の棚に、有吉くんの
「お前なんかもう死んでいる ~プロ一発屋に学ぶ50の法則~(双葉社)」を見つけた。
書籍は¥ 1,260(絶版?)だが、Kindle本は¥400だ。
サンプルを先に読んで、面白そうなので購入した。
有吉くんとは、いったいどんな人物なのだろう。

「お前なんかもう死んでいる・・・」は
人気絶頂から急降下し、数年間仕事はゼロ。
そして奈落から再起するまでの経験を書いた自叙伝である。
50の法則とあるが、もちろん体系化されているわけではなく
経験則を50の教訓にまとめたということだ。
有吉流処世術、サバイバルの心得集である。

◆◆◆◆◆◆◆◆


今の時代、大変な世の中ですよね〜。
リストラや派遣切り、いつ自分の身に降りかかるか
わからない世の中ですもん。そもそも勤めてる会社自体
いつ潰れちゃうかわからないっていう恐ろしい時代ですから。
(中略)
まあ僕からすれば、「ザマアミロ!」って思いますけどね。
「サラリーマンなんかやってるから、
いざってときの覚悟もなくて騒ぐんだろ!」って思うんですよ。
「自分は一生この会社にいれば安泰なんだ」とか、
「35年ローンで家買っても平気なんだ」とか、
「老後も安心なんだとか」、
そういう計算してるから、給料下がったとか、
ボーナス出ないとかっていうだけでも大騒ぎするんだよって思うんですよね。
「ちょとずつ給料が上がっていく計算をして、
ちょっとずつ階段を上るような人生歩いてるやつらにはいい気味だ」
って思うんですよね。
(中略)
やっとサラリーマンも僕ら芸人並みのレベルまで落ちてきたなと思います。
これからいよいよ”国民総芸人時代”です。
(「はじめに」より)


冒頭から辛辣である。毒舌キャラを演じているが故に
露悪的なのかもしれないが、指摘は否定できない。
サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ♪
と、植木等さんが唄った時代は、遥か昔になった。
いい学校を出て、いい会社に入って、
定年まで勤め上げて、老後は年金で悠々自適。
そんなものはとっくに無いよと
皆もう分かっているんじゃないのか・・・。

◆◆◆◆◆◆◆◆

しかし、現実はそうでもないようだ。
昨年末には来年度入社の新卒募集活動が解禁され、
今月には大学入試センター試験が、
揺るがない恒例行事として行われている。
いい学校、いい会社なんて既に幻想なんだ、と頭の隅で思っていても、
羊の群れは柵を越えることをしないようだ。
ピカピカに見える学校、会社の足下が
すでに腐りかけていたとしても。

有吉くんの箴言(しんげん)は、下品だったり、
冗談のようで、これはギャグなのか?と思う表現も多いが、
辛酸をなめた経験から生まれた言葉には妙な説得力がある。
後ろ向きも極めると、前向きになるようだ。
お前らなんか死んでいるも同然で、
下手に夢とか希望とか持つな、と言い放ちながら、
酷い目にあっても何とかなるもんなんだ。
だったら、好きに生きてみたっていいんじゃないのか?
と言っているように思える。
もし真意をきけたら、そんな立派なもんじゃない、
こんな本読んで、ためになったとか言ってるんじゃねーよ、
と言いそうだが。

◆◆◆◆◆◆◆◆

古い頭の大人が用意した枠組みを、
「僕ら自分でやるんで、要らないです」とカッコ良く突き放して欲しい。
新しい生き方をはじめる若い人たちが増えて、
合同会社説明会に閑古鳥が鳴く、
センター試験の応募者が減少して実施できない、
なんてことが起きると面白いよなぁ、
と妄想する不謹慎な私である。


菊水電子工業株式会社 ウェブマスター
藤川 貴記 webmaster@kikusui.co.jp

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