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万物流転
〜そんなわけで私は白ナンバーを卒業しましたが、何か?〜

2014年9月




今回のお題は、自動車。
以前にも新車購入について書いたことがあった(お買い物のススメ)
そのときに買った車にずっと乗り続けていたのだが
先日の点検でラジエターに亀裂が見つかり、そのままドクターストップに。
ラジエター交換と年末に控えた車検、また、いよいよ10万キロになるので
エンジンや足回りの部品交換費用も見積もると合計で50万円近くに・・・ひいっ。
この老朽車にこれ以上費用をかけて乗り続ける合理性はないなと考え、
買い替えようということになった。

ここで、はたと困った。
大きな出費で懐が痛い、というのもあるが
乗りたいと思うような車が見当たらなかったのだ。
12年も同じ車に乗り続けた理由は、実はここにもあった。
車が趣味というわけではないので、まずは実用性なのだけれど
でも野暮ったいよりは、多少の洒落っ気や遊びは欲しい。
もちろん、おサイフにもやさしくね、と。

◆◆◆◆◆◆◆◆

ご存知の通り、近年は環境配慮が大きなテーマなので
自動車の価値基準の上位項目として「燃費」がある。
大本命の電気自動車(燃料電池も含む)は、本格普及まで、まだ時間がかかりそう。
現実的な選択肢としては、小型・普通車ならハイブリッドタイプ、
または苛烈な燃費競争を展開している軽自動車ということになる。
しかし正直、ハイブリッドはお高い。
では、軽自動車はというと「え〜俺が軽?・・・」と。
前から当家の山の神は「大きい車は嫌。軽の方がいい。維持費用も安い。」と言っていたが。

軽自動車にはいいイメージがなかった。
遥か昔に、軽自動車で高速道路を走ったことがあった。
当時の軽乗用は軽商用に毛が生えた程度のクオリティで
確かに安いけど、その分全方位が「こんな程度」という感じだったと思う。
まさしく実用オンリー、「下駄代わり」の車。それが私の軽自動車イメージ。
それと安全性。「走る棺桶」という酷い揶揄(やゆ)もある。
若いときに一回だけ衝突事故を起こしたことがあるので
躯体に余裕が少ない軽自動車には不安がある。

現状の使い勝手としては、
子供も大きくなり、家族で遠乗りは確実に減った。
日々はもっぱら私の通勤車である。まさしく下駄。
このところガソリンも高い。この条件に合うのはやはり軽か・・・。
でもなぁ。そんな小さい車、男の股間、もとい沽券に関わる!
という昭和の男の(つまらない?)見栄も・・・ないと言えば嘘になる。

◆◆◆◆◆◆◆◆

いずれにしても、日常の足がないと不便きわまりないので
早急に判断しなければならない。
しかしこれからカタログ集めて、販売店回るような時間もない。
ここは素直に、つきあいの長いディーラーさんのお世話になろうと、
おすすめの軽自動車に試乗させてもらうことにした。

ところで、メーカーはどちら?と思ったあなた。
そうですよね、知りたい思うのが普通ですよね。
大人の事情としては、ここは伏せるところでしょうが
以下でわかってしまうので、先に言いましょう。
敬愛申し上げる宗一郎さんのメーカーです。

試乗したのは昨年暮れに発売になった「N-WGN(エヌワゴン)」。
ハイト系と言うそうだが、私が今まで乗っていたミニバンよりも背が高い。
しかし、ボディーにボリューム感があるので「のっぽ」な印象がない。
乗ってみると、軽の規格で横幅が無いのは仕方ないが、
室内の縦方向と高さは私のミニバンよりもあり、窮屈さが思うほどない。
特に後席は明らかに広い。足が組める。

◆◆◆◆◆◆◆◆

エンジンは660ccのターボ仕様。どんなものだろうか。
昔乗った軽自動車は騒音も振動もひどかった。
高速ではラジオはおろか、同乗者との会話も難しかった記憶がある。
この車にはイグニッションキーがない。始動は押しボタンである。
走り出してみて、すぐに思ったのは、ハンドルに華奢さがなく
1800〜2000ccクラスのようにどっしりしており、安定感も高い。
軽自動車としては長いホイールベースも奏効しているのだろう。
ロードノイズも、古いミニバンとさほど差がない印象。

アクセルに軽く足を乗せている感覚で、どんどん加速できる。
大人3人乗って急な坂道を上ってみる。
エンジンが苦しげな音もあげることもなくグイグイ上る。
聞くと2600回転という低回転域で最大トルクが出るようになっているという。
昔のターボは燃料食いの好事家のおもちゃと思われていたが
この車はターボでもアイドリングストップし、カタログ燃費は26km/l。
7掛けと見ても、私の古いミニバンの倍は走れそうである。

内装は明るくシックだが、計器に回転計はなく、いたってシンプル。
メカ好きの自分としては若干淋しい。
上位グレードになると、軽には見えない黒基調の高品質な内装と
走り屋さん好みの3眼メータにパドルシフト、オートクルーズなどの仕様・外観になる。
荷室はさすがに、ミニバンの容積はないが、
それでも深さ約30センチの床下収納があり、これが意外とものが入る。
メンテ用品など、ごちゃごちゃした物品はここにきれいに隠せそうだ。

そして重要な安全性においては
低速衝突回避用自動ブレーキや横すべり防止装置、カーテン式のサイドエアバッグ等も装備。
さらに新・安全性能総合評価では5つ星を軽自動車ではじめて獲得したという。

うーん、参った。
原体験の印象が完全に覆ってしまった。最新の軽自動車なめたらアカン。
試乗を終えて販売店に戻るころには、もう心は決まっていた。

◆◆◆◆◆◆◆◆

思い込みとは恐ろしい。
もし今回の急な乗り換えがなかったら、
おそらく軽自動車をまともに考えることはしなかっただろう。
懇意にしている販売店の営業さんも「ホントに(軽を)選ぶとは思わなかった」と驚いていたが
一番びっくりしたのは、軽は対象外だとしつこく言っていた自分だ。

自分の関心がないからと、触れることがないことはたくさんある。
しかし、万物流転(ばんぶつるてん)という。
知らないところで変化・進化は着実に起きている。

今回はそれを教えられたな。

最後に余談を。

この騒動?で代車に古い軽商用ワゴンを借りた(これぞ昔の軽!)。
この車に給油しようとガソリンスタンドに寄った。
さて、給油口をと、開口レバーを探したが見当たらない。
その夜は夏なのに妙に寒く、雨も降っている。
若干イラつきながら、座席横の貧相なレバーを探り当てて開口操作。
左後方の給油口扉へ向かう。丸い扉があったが、空いていない。
ドア解錠もしぶかったからこれもそうかと思い
むりやりこじ開けて、中のこれまた妙に貧相なふたを開ける。

ところが給油を始めると、給油口から「ジュッ」と白い煙が!
「何っ!?」と、あわてて給油を止めた。
なんとそれはエンジンオイルの給油口だったのだ。
こんなところになぜ?と思ったが、時すでに遅し。
この代車の給油口は右ドアの横にあった。うわー!オラやっちまっただよ(汗)。
どう考えてもこのまま走行は危険なので販売店に救援を求めた。
ほどなくして対処してもらうことができ大事にならずに済んだ。
給油口は左後方という思い込み。
この事件(事件多すぎ?)で調べてみたが
給油口の左右に保安基準等での指定はなく
同一メーカーであっても統一されているわけではないらしい。

ここでプチ知識を。
はじめて乗った車で給油口が左右どちらにあるかわからない時がある。
最近の車であれば燃料計をよく見ると小さな三角印がある。
その三角印の指す方に給油口があるそうだ。
その後、あらためて件の軽ワゴンの燃料計を見た。
三角印はなかった。とほほ・・・。
悪いのは私だけではないですよね・・・?。


菊水電子工業株式会社 ウェブマスター
藤川 貴記 webmaster@kikusui.co.jp

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